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2026.02.25

歯がなくなったときの治療法と放置リスク、選び方のポイントを解説

虫歯や歯周病が進んでしまい、ある日ふと鏡を見たときに「あれ、歯がない…」とショックを受けたことはありませんか? あるいは、歯医者さんで「残念ですが、この歯はもう残せません」と抜歯を宣告され、「これからどうしよう」と途方に暮れている方もいらっしゃるかもしれません。

たった1本でも歯を失うと、噛み合わせや見た目、さらには体の健康にまで影響が出てしまいます。でも、いざ治療しようと思っても、インプラント、ブリッジ、入れ歯など、いろいろあってどれが自分に合っているのか迷ってしまいますよね。

この記事では、そもそもなぜ歯を失うのかという原因から、3つの治療法のリアルなメリット・デメリット、そして「そのまま放置するとどうなるのか」という少し怖いけれど大切な話まで、歯科治療の現場から本音で解説します。治療法選びに迷っている方のヒントになれば嬉しいです。

 

そもそも、なぜ歯を失ってしまうのか

敵を知るにはまず現状からです。「なぜ歯が抜けてしまったのか」を知っておくと、次の治療法を選ぶときにも役立ちます。

8020推進財団の調査によると、歯を抜く原因のNo.1は歯周病(37.1%)。次いで虫歯(29.2%)、歯が割れてしまう破折(17.8%)と続きます。

実は、歯周病と虫歯だけで原因の約66%、つまり3分の2を占めています。特に歯周病は「サイレントディジーズ(静かなる病気)」と呼ばれるほど、痛みがほとんどないまま進行するのが恐ろしいところです。気づいたときには歯を支える骨が溶けていて、「もう手遅れです」となってしまうこともあります。

厚生労働省の調査でも、4mm以上の歯周ポケット(歯周病のサイン)がある人は全体の約半数になります。つまり、2人に1人が歯周病のリスクを抱えていて、「歯を失うなんて自分には関係ない」とは言えないのが現実なのです。

とはいえ、暗い話ばかりではありません。80歳で20本以上の歯を残している「8020達成者」は半数を超え、過去最高になっています。きちんとケアすれば歯は残せる時代です。では、もし残念ながら失ってしまった場合はどうすればいいのか? 具体的な選択肢を見ていきましょう。

 

歯を失ったときの3つの治療法

治療の選択肢は大きく分けて「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の3つです。「これが絶対に正解!」というものはありません。お口の状態や、何を優先したいかによってベストな答えは変わります。それぞれの特徴を整理してみましょう。

インプラント

顎の骨にチタン製のネジ(人工歯根)を埋め込んで、その上に人工の歯を被せる方法です。

最大のメリットは、自分の歯と同じようにガシガシ噛めること、そして見た目が自然なことです。 他の歯を削る必要がなく独立して立っているので、周りの健康な歯に負担をかけません。また、顎の骨に刺激が伝わるので、骨が痩せにくいという嬉しい効果もあります。

一方で、手術が必要になることや、治療期間が3〜6か月ほどかかる点はハードルかもしれません。費用も保険が効かない自由診療なので、1本あたり30万〜50万円ほどが相場です。骨が足りない場合は、骨を増やす処置が必要になることもあります。

そして、現場で患者様によくお伝えしているのが、「治療後のメンテナンス」が命だということです。インプラント自体は虫歯になりませんが、ケアをサボると「インプラント周囲炎」という歯周病のような病気になってしまいます。「入れたら終わり」ではなく、「入れてからがスタート」と考えてくださいね。

博多ステラ歯科・矯正歯科クリニックのインプラント治療についてはこちらから

ブリッジ

失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋(ブリッジ)を架けるように3本つながった人工歯を被せる方法です。

保険が使えて、治療期間も1〜2か月と短いのが魅力です。固定式なので入れ歯のように取り外す手間もなく違和感も少なめで、費用も保険なら数万円で済みます。

ただ、「健康な隣の歯を削らなければならない」という点が少々懸念です。歯は一度削ると元には戻りませんし、どうしても寿命が縮まってしまいます。また、構造上、ブリッジの下に食べカスがつまりやすく、土台にした歯が虫歯や歯周病になりやすいというリスクもあります。

実際、「ブリッジの土台がダメになってやり直し」というケースは多くあります。ブリッジを選ぶなら、歯間ブラシやフロスを使って、ブリッジの下を徹底的にお掃除する覚悟が必要です。

入れ歯(義歯)

1本だけ失った場合から全部の歯がない場合まで、どんなケースにも対応できる万能な方法です。

保険の入れ歯なら数千円〜2万円程度と安く作れますし、手術もいらないので、持病がある方や高齢の方でも安心です。取り外して洗えるので清潔に保ちやすいのもポイントになります。

デメリットは、やっぱり「噛む力」と「違和感」です。噛む力は天然の歯の2〜3割程度と言われていますし、どうしても異物感があります。部分入れ歯だと、金属のバネ(クラスプ)が見えてしまうのも気になるところでしょう。

ただ最近は、入れ歯も進化しており、金属のバネがない「ノンクラスプデンチャー」や、インプラントで固定して動かないようにするタイプ、薄くて快適な金属床など、自費にはなりますが「えっ、これが入れ歯?」と思うような快適なものも作れるようになっています。

博多ステラ歯科・矯正歯科クリニックの入れ歯・義歯についてはこちらから

 

3つの治療法の比較

項目

インプラント

ブリッジ

入れ歯

噛む力

天然の歯に近い

天然の歯の約60%

天然の歯の約20〜30%

見た目

とても自然

保険は銀歯になることも

バネが見えることがある

周りの歯への影響

ほとんどなし

両隣を削る必要あり

バネをかける歯に負担

治療期間

3〜6か月

1〜2か月

1〜2か月

費用の目安

30〜50万円/本

保険で1〜3万円

保険で5,000〜2万円

手術

必要

不要

不要

顎の骨

痩せにくい

徐々に痩せる

徐々に痩せる

 

歯がない状態を放置するとどうなるのか

「奥歯が1本ないくらいなら、ご飯も食べられるし放置してもいいかな」 と思ってしまいがちですが、放置するのは危険です!

歯は互いに支え合って並んでいます。1本でもなくなると、そのスペースに向かって隣の歯がドミノ倒しのように傾いてきたり、噛み合う相手の歯が伸びてきたりします。 たった1本の欠損から始まったトラブルが、数年後にはお口全体の噛み合わせを崩壊させてしまう場合もあります。

噛み合わせがズレると、残っている他の歯に無理な力がかかって、さらに歯を失う原因になります。一度崩れてしまった噛み合わせを元に戻すのは、本当に大変な大工事になってしまいます。

さらに、歯がなくなると顎の骨に刺激がいかなくなるので、骨がどんどん痩せていきます。「やっぱりインプラントにしたい」と思った時には、骨がなさすぎて手術ができないなんてことにもなりかねません。

最近の研究では、歯の本数が少ないと認知症のリスクが上がることもわかってきています。お口の健康は、全身の健康の入り口なんです。

 

治療法を選ぶときに考えるべき5つの視点

治療法を選ぶとき、どうしても「値段」と「見た目」だけで決めてしまいがちです。でも、治療した後もずっと快適に過ごすためには、もう少し深い視点が必要です。

  1. 残っている歯の状態は?

    ブリッジをするには、両隣の歯がしっかりしている必要があります。もし隣の歯もグラグラしていたら、ブリッジはできません。お口全体のバランスを見ることが大切です。

  2. 顎の骨は十分にある?

    インプラントを考えているなら、骨の量がカギになります。CT検査でしっかり調べましょう。もし足りなくても、骨を作る治療(GBRなど)で対応できることもありますよ。

  3. 体の健康状態は?

    糖尿病や骨粗しょう症、血液サラサラのお薬を飲んでいる方は、外科手術が必要なインプラントが難しい場合があります。かかりつけのお医者さんとの連携が必要です。

  4. お掃除、頑張れますか?

    どの治療法を選んでも、メンテナンスは必須です。特にインプラントはプロによるクリーニングが欠かせません。「忙しくて通院は無理」という方は、トラブルが起きたときに対応しやすい入れ歯の方が安全な場合もあります。ご自身の性格やライフスタイルと相談しましょう。

  5. 将来どうなる?

    もし今回の治療がダメになったとき、次はどうするかというところまでしっかり考えましょう。入れ歯からインプラントへの変更は比較的簡単ですが、ブリッジのために削ってしまった歯は元に戻りません。「将来の選択肢を残しておく」という考え方も大切です。

 

まとめ

歯を失う原因の多くは歯周病と虫歯。誰にでも起こりうることです。だからこそ、失った後にどう対応するかで、その後の人生が変わってきます。

インプラント、ブリッジ、入れ歯。それぞれに良いところも悪いところもあります。 「高いから良い」「保険だから悪い」と単純に決めつけず、ご自身の歯の状態、骨の状態、そして「これからの人生で何を大切にしたいか」をじっくり考えて選んでください。

一番怖いのは「まあいいか」と放置してしまうことです。 1本の放置が、お口全体の崩壊への入り口になってしまいます。もし迷っている方がいるなら、早めに相談してください。

博多ステラ歯科・矯正歯科では、最新の歯科用CTを使って精密に診断し、インプラントから入れ歯、ブリッジまで、あなたに一番合った方法を一緒に考えます。「歯がなくなって困っている」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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